住宅ローンを滞納すると?
通常住宅ローンを滞納すると督促状が着ます。そのままにしておくと3ヶ月(契約によっては6ヶ月)程度で期限の利益を喪失します。そうなると銀行は保証会社から代金一括弁済を受けると共に、債務者に対しては全額一括返済を要求してくることになります。
期限の利益を喪失し、代位弁済を受けてしまってからは、滞納分を収めたり、分割払いの交渉は一切受け付けられなくなります。ローン残額と遅延金を全額現金で返済するか、自宅を任意売却するか、競売にかかるかしかありません。
ここでも事態を放置しておくと、銀行は競売手続きに向けて作業を進めることになります。事務の都合や銀行の事情により様々ですが数ヶ月程度で競売開始決定通知が送付されます。これは裁判所が競売を認めより具体的な作業に入りますという通知です。
程なく執行官から連絡があり、不動産鑑定士などと共に物件の調査にきます。その後しばらくは音沙汰がなくなりますが数ヶ月程度で期間入札開始の通知が送付されます。
入札が終わり開札され落札者が決まります。その後ほどなく退去しなければなりません。拒否しても強制執行されてしまいます。
任意売却をするためには出来るだけ早い段階が理想的です。時間の経過と共に債権者の同意が得られにくくなります。
理論的には開札される前までは競売を取り下げて任意売却に切り替えることは出来ますが、実務では競売開始の決定がされる前までに決断されるべきです。
競売に際し債権者は費用を負担していますのでその分の負担を余計に要求されることになるでしょうし、住宅金融支援機構などのように競売開始決定後は一切受け付けないところもあります。
いずれにせよ、住宅ローンが払えない状況になったら直ちに行動を起こすべきでしょう。